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■玄海の魚がおいしいのには、ワケがある

 玄界灘の魚は、なぜおいしいのか。それは玄界灘が暖流と寒流がぶつかる、プランクトンの豊富な海だからに他なりません。プランクトンは小型の魚やイカを養い、こうした魚を狙って大型の回遊魚が集まってきます。暖かい海の魚、冷たい海の魚、瀬に付く魚、回遊する魚…。姪浜で取り引きされる魚種の多さもこれで説明がつきます。荒波で育つために、運動量も多い。結果、身がしっかりと引き締まり、脂がのったおいしい魚に育つというわけです。
「昔は博多湾内でも、もっと魚が獲れたんやけど」。そう話すのは、福岡市漁業協同組合姪浜支所の会長・野上政昭さん。春のかなぎ、夏のシャコにアジ…。姪浜に住んでいる人は、姪浜の魚で季節を知ったのだと。
「今の時期なら一日と空かさずに、かなぎを煮たもんです」。かなぎを炊く「くぎ煮」は、家々の味やこだわりがある郷土料理。そのままのおいしさはもちろん、タイやヒラメの格好のエサになることから、かなぎが豊富な海は豊かだとされています。そのかなぎが2005年頃から激減、組合では生態系を守ろうと2008年から自主禁漁を続けています。
 
毎週日曜日の早朝5時半から、姪浜漁港で開催されている朝市。福岡市漁業協同組合が1994年から始めたもので、近隣の朝市や夕市の先駆けとなった。市価の7-8割の値段で新鮮な魚が買える人気のイベントで、30分もしないうちに売り切れが出るほど。「5月になってタイが出るようになったら、この倍は人が来るよ」と、出店者の一人。「またその頃来んね」と人懐っこい笑顔で誘ってくれた。
旧唐津街道一帯を歩くと、注連縄を掛けている家が多いことに気付く。これは海や航海の安全を祈願するためで、このあたりでは一年中掛けられているもの。姪浜が漁師のまちであることの名残の一つ。
 
 
 
 
 
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