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太田克洋さん
祖父の漁をする姿に「衝撃を受け」、漁師に。
一度漁に出ると12時間は海の上。
体力も要るが、85才の祖父の手前、弱音は吐けない。
姪浜で生まれ、育った。
「ここがホームタウン」と言い切る25才。
■漁港の未来を変えていく、若い力に期待

 埋め立てや地球温暖化の影響による水温の変化など、魚が獲れなくなっていることや、卸値の低さなど、姪浜の漁業を取り巻く課題は少なくありません。後継者不足による組合員の高齢化も深刻です。一方で、姪浜に生まれ、海を職場に選ぶ若者もいます。太田克洋さん(25才)もその一人。高校卒業後、一度は別の職に就いたものの、祖父についていった漁をきっかけに、漁師の道を選びました。
「衝撃でしたね。家でゴロゴロしてるじいちゃんしか知らなかったから、テキパキ動く姿を見てかっこいいと思いました」。克洋さんの祖父は昭和5年生まれの85才、姪浜支所で一番年長の現役漁師です。専門は海老やシャコを狙った、“エビコギ”といわれる底引き網漁。天候を見ながら場所を変えたり、漁の仕方を工夫する。孫だからと親切に教えてくれるわけでもなく、全ては見て、真似て、学びます。
海に出始めて4年。クラゲや泥といったハプニングへの対応や、魚がいる場所を探し当てる“勘”。覚えないといけないことはまだまだあると話しつつも、4月16日の解禁を楽しみにしている表情に、姪浜漁港の未来は明るいぞと強い気持ちになりました。


■同じ姪浜に暮らす私たちにできること

 姪浜エリアには姪浜の魚を主として扱う居酒屋や料理屋が数多くあります。また、ダイエーやにしてつストアといったスーパーマーケットも姪浜魚市場の魚を仕入れ、売り場では地元の魚コーナーを作っています。地魚は、タイやまぐろなどに比べると、扱いづらく調理法がわからないものも少なくありません。でも、せっかく海に近いところに住んでいるのだから、新鮮で安い魚を活用しない手はないし、そのことが海を守ること、関係者の暮らしを守ることにつながる。そう考える人が一人でも増えたらいいなと思います。
 
(上)ハスキーな声と独特の節回しで値段を決めていく、姪浜魚市場・代表取締役の中牟田恭光さん。「みんながもっと魚を食べてくれたらいいんだけど」と、本音もチラリ。

(右)姪浜魚市場で自ら仕入れをする糸山鮮魚店の大将は、40年以上のキャリア。地元の人はもちろん、たしかな目利きを頼りに遠方から訪れる人も。
 

        

 
 
 
 
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